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2023.05.24

◆亡き母へ 香りの記憶とふるさとの香り

都会での催事に出店すると、必ずと言っていい程
和歌山県出身、新宮市出身、祖父母が居てよく遊びに行ったなど、縁のある方がブースに立ち寄ってくれます。熊野の香りを香りくらべながら、思い出話など懐かしい記憶が香りと共にどんどん蘇ってくる。そんな場面がいくつもあります。
 今回も例外ではなく、沢山の縁を持つお客様が多く訪れてくれました。


 催事もちょうど中日あたりの夕方のこと、大抵のお客様がブース正面のエッセンシャルオイルのコーナーで足を止める中、その女性はフローラルウォーターのスプレーの前にサッと立ちました。いくつかスプレーしてみては小さく頷いて香りを試していました。
 しばらくして私が、「何か気になる香りはありますか?」とたずねると、「ネット通販で買っていくつか使ってました。今回東京に来られるとメルマガが届いたので立ち寄りました。」と。
思わず私は、「うわ〜!嬉しいです!ありがとうございます♪」と声が弾みました。
女性は続けて、「母が新宮市出身で、介護が必要だったんですが、私がこの香りをネットで見つけ、取り寄せてお部屋にスプレーするととても喜んだんです。」と教えてくれました。お母様は、新宮に行きたい、もう一度帰りたいとよくおっしゃっていらしたようですが、コロナ禍でその願いを叶えてあげられないまま他界されたそうです。
そんなお母様との時間を胸にブースに足を運んでくださった女性。「新宮駅は変わってないですか?」「〇〇というお店はまだありますか?」「うわ〜懐かしいな。うわ〜行きたいな」と、おそらく同じ景色を思い浮かべながらたくさんお話をしました。
 最後にふと、今回初めて持って行ったニッキのチョコレートに目を留められ、「これも新宮エリアのニッキってことですか?」と。地域に育つニッキの葉を蒸留し、その香りをまとわせたチョコレートであることをお伝えすると、「母がニッキ大好きなんです!」と笑顔になられました。お供えしてくださると聞いて、胸がいっぱいになりました。


女性は、祖父母のお墓もあるので新宮に行きます!と力強くおっしゃられたので、次は新宮でお会いしましょう!と約束をしました。
 香りの記憶、ふるさとの香りがもたらす大切な時間を強く感じた出来事でした。




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